吉岡君の身長に合わせて伸ばされたハンドルやサドルはあたしには少し高くて、だけどハンドルをギュッと握って、ペダルにかけた足に力を込め、前進しながらもう一方の足で地面を強く蹴り上げる。
走りだせば、高さは、力になった。
サドルからペダルまで一直線に足が伸びて、ぐんぐん加速してゆく。
冷たい風を正面から受ける顔と手はちぎれそうに痛い。
足だって、びゅんびゅん風に吹かれてる。
スカートが捲れるけど気にしない!
ショーパン履いてて良かった!
大通りに出たら、会場までほぼ一本道。
オフィス街は退社時間を過ぎて、人も車も多くはなかった。
車道の脇をすいすいと進む自転車が頼もしい。
吉岡君、ありがとう。



