「なんか、ヤバいことになってない?」
「奈々! うーん、今のとこただ綺麗、可愛いって感じみたいだけど……」
奈々が戻ってきた。
この騒ぎで、吉岡君どころじゃないみたい。
「秋子ちゃん! あなたお店の前でビラ配ってきてくれないかしら?」
「あ、でも……」
「だぁいじょうぶ! アタシも行くから!」
吉お……吉子ちゃんが秋子ちゃんの手をとり、有無を言わさない勢いで廊下の人だかりへと向かって行った。
「正体、バレちゃわないかな……」
「そこはもう、祈るしかないんじゃない?」
「だよねぇ……」
奈々が二人の背中を見つめるあたしの肩を抱いてくれた。



