「えっ、秋田ってあの病弱の? うそでしょ」
「女子より可愛いだろ、まじかよ」
「なんか、恥ずくてちゃんと見れないよね」
「うん、でも、目が離せなくなっちゃう」
「それ」
当の本人は「秋田君」の設定よりさらに大人しい演出で、おどおどしてみせている。
本性を知っているあたしからすると、それは涙ぐましいキャラ変で、彼は彼なりにバレ対策をしているつもりなんだろうなと見てとれる。
でも、可愛さという点においてはそれは全くの逆効果だということを、彼は、秋子ちゃんは、気付いているのかいないのか……
開店前にもかかわらず、教室の前には女子たちの浮足立つ黄色い声を聞きつけた人だかりが出来た。
あーあ。
もうあんなに集まっちゃって。



