お店の中に入って、こないだ赤いワンピースを選んでもらったところでキノコさんが壁の大きな鏡に手を掛けた。 「わあ……」 鏡は扉になっていて、その向こうには大きな机、ミシンや、トルソー、たくさんの布とかが置かれたアトリエがあった。 「ハロウィンの新作なのよ、ほらこれ!」 「すごい、みんな可愛い」 「でしょ? さっ、メイクするわよ」 ハンガーラックに掛けられた服はどれもステージ衣装みたいにきらびやかで、あたしはドレッサーの前で緊張していた。