「ちとせ! おはよう! 来てるよ、ホラ」 「おはよう。奈々。ってか別にいいよもう」 教室に着いたら、中学から一緒の親友、奈々がニヤニヤしてあたしを呼んだ。 耳までのツヤツヤ黒髪ボブを念入りにブラッシングしながらチラチラと斜め前を見ている。 視線の先は…… 「みればみるほど似てると思わない? うん、やっぱそっくりだよあの秋田って男子」 「似てないって」