奈々が、アイスティーを一気に飲み干して、ストローでカラカラと氷をかき回す。
妙な沈黙の中、その音だけが風に乗って部屋の中で響く。
カラカラ、カラカラ。
奈々が手を止めると、部屋がしんとして、今度はクーラーの稼働音が微かに聞こえてきた。
呼吸の、音みたいだ。
「それで、ちとせは? 秋田君をどう思ってるの?」
「え……っと」
その沈黙を破った言葉は、あたしの心臓をおもいっきり蹴り上げた。
どかん!
これが漫画だったら、きっとそんな効果音。
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