「実はね、ってか、ずっと話そうと思ってたんだけど……」

あたしは、
どこから話したらいいか、
もう全然わかんなくて。

でも起きたことを全部、奈々に話した。

「奈々、前に谷宿のプリン屋さん行ったでしょ?」
「ああ、キスプリね。それがどうしたの?」
「じゃあ、“てのひらを太陽に”は知ってる?」
「うん。キスプリのプロデュースやってるパルのクループだよね。え? その話っていま関係あるの?」

奈々がじれったそうに身を乗りだす。