でも……。 こういう匂いって、なぜか切ないスイッチを連打してくる。 先輩と浴衣着て花火大会とか、行きたかったなぁ。 なんて。 もう絶対に叶わない願いが胸を締め付ける。 ああ。 だめだ。 ここで泣いたら、奈々が心配する。 そしたら、先に帰ろうってなっちゃう。 そんなの、絶対ダメだ! 桐野があんなに頑張ってるのに、台無しにしてしまう。