なんで? どうして秋田君がそんな気持ちになっているの? 今、悲しいのはあたしのはずだよね? イケメンでアイドルで人気者な秋田君が、どうしてそんなにぐちゃぐちゃの感情をあたしにぶつけてくるの? あたし、自分のことで精いっぱいなのに、こんなの受け止められないよ。 「んっ、離しっ、て!」 ようやくそれだけ言えたあたしの唇を、秋田君がやっと解放してくれた。 壁に背を預けて、あたしはしばらく放心していた。