憂鬱な補習が終わり、あたしは奈々の家までやってきた。 ふうぅ。 結局どうやって切り出せばいいか、考えながら寝ちゃって固まってないから、これはこれでちょっと憂鬱だけど、仕方ないっ。 ピンポーン。 お店の裏側の通りにある、自宅玄関のインターフォンを鳴らす。 「はーい。今開けるね」 「うん」 奈々が駆けてくるかすかなスリッパの気配が近づいてくる。 カチャリ。 ドアが開き、私服姿の奈々が出迎えてくれた。