「どうしたの?」
何も知らない想ちゃん。
絶対体育って知らないし。
絶対、ダンスなんて知らないだろう。

「次、体育だって。
オクラホマミキサーだって」

俺がニコリ、と笑って言うとーー顔を赤くする想ちゃん。


な、何その反応ーー。


「男の子と手を繋ぐなんて、恥ずかしいよっ」

真っ赤な顔の想ちゃん。

反応が、可愛すぎでやばい。
「想。

他の奴に、奪わせやしねーから」

仁が、想ちゃんを見つめて言えばより赤くなる想ちゃん。


なんか、する気だわ。

嫌な予感しかしないけど。











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「はい、円になれ!!
曲鳴らすからな。
って、佐伯、輪乱すな」


輪の中にいる男女。
まさしく、仁と相手はーー想ちゃんだ。


「おい、ずるいぞ佐伯!?
授業真面目にやれ!
想ちゃん、返せ!」

輪の中にいる想ちゃんは、少し困った様に笑った。