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カーテンの隙間から漏れる光。
それだけで、目が覚めるなんていつもならありえない。

時計を見たら、6時45分。

いつもより、少しだけ遅い。
急いで支度して、リビングへ。
ご飯の炊けるいい匂いがする。

「あ、おはよ。
みんな、早いね!」

リビングには、佐伯くん。

キッチンには相沢くんと、斗真さん。
「ごめんね、私が作らなきゃいけないのに。
夜は私が作るね!」

「分担制にしてみようと、思うんだ。
夜は、じゃあ、仁と想ちゃんね」

「佐伯くんじゃ、役に立たないかもだけど」

斗真さん。
佐伯くんには、容赦無いな。
嫌いなのかな?

「佐伯くん、夕方買い物一緒に行こう!」

一人で行くと怒られるし。
「ああ、夕方な。
早く飯にしょう」

ホカホカなご飯。
野菜盛りだくさんの、味噌汁に、焼き魚。
たくあん、キュウリの漬物。
「すごーい、美味しそう!」

男の子が、作った料理とは思えない。
私は、もうーー 一人じゃない。



一人には、ならない。