不良な彼と恋の契約

「俺は、ヒカリちゃんが好きだから。
ずっとずっと好きだから‼︎」

何、必死に語ってんの俺は。
かっこ悪すぎて嫌になる。

「いいんじゃないの?

俺だって、想ちゃんが今でも好きだよ」


斗真さんーー。


買い物袋の中がうっすら見える。
想ちゃんが好きなお菓子、飲み物。


「あはっ、斗真さんの愛情って分かりにくいです」

笑うしかない。

斗真さんは、本気で想ちゃんが好きだ。
お菓子で釣る辺り実は、大人ではないかも知れない。


だけど、俺と同じ。

「菓子食う?」

え、想ちゃんのお菓子ではーー。



「大丈夫、たくさんあるからっ」



斗真さんは、優しくかっこいい。

「ありがとうございます」



当たり前のこと。
なんで、こんないい男を、想ちゃんは、好きにならない訳?
なんで、仁な訳?

想ちゃん、あんたいい男逃したよ。