けどまあ、やっぱり洗いモノをしてる最中も奴らが気になる俺。

「想ちゃん、学校でモテるでしょ?
心配だな、想ちゃんが!」

「モテモテ過ぎて、心配してるよ!
でも、大丈夫。
守るからっ」

斗真と、類の間にいる想。
「ありがとう、二人共。
だけど大丈夫だよ!」

楽しそうな想。

カチャン。

最後の皿が終わり、食器を片付けた俺はあの空間に戻るのに躊躇う。

「あ、佐伯くんっ。
お疲れ様、コーラ飲む?座っててっ」

小さな想は、俺に気づき声を上げた。

俺と入れ替わりに、君がキッチンへ行けばーー、二人の間にいる俺は、居心地の悪さを感じていた。

「仁。
俺は、仁に、想ちゃん渡さないよ?」

類の目が、マジだと言っている。
しっかり捉えた目は、俺を捉え離さない。

だからーー。

「ああ、俺も渡さないよ」

真剣に見つめ返した。


「俺も、二人には渡さないよ。
俺の婚約者だからーーー」



「「はあ!??!」」


斗真が落とした言葉は、爆弾でした。