「綺麗な食器で、食べるカレーは美味しいな」



ーーーーっ。

"俺はただ皿を洗っていただけに過ぎない"ーー。

いや、ちゃんと意味はあった。

想は、ちゃんと見て居てくれてる。
「そりゃ、良かった。
じゃあ、頂くかな!」

ちゃんと"意味"はあった。

意味を教えてくれたのはーーだれでもない君だから。

「「………」」


知らなかった。
二人が、俺を睨んでいたこと。




「はあ、ひと段落したな」



「じゃあ、お皿洗うね!「待てよ、俺がやるから想は休んでてよ」

今度はしっかり言った。

俺にだって、できることはある。

「あ、ありがとう。
佐伯くんっ」

君が、笑った。

君が笑ってくれるなら、どんな小さなことでも、やりとげる。
そう、決意した日になる。