「ずるいよ!
仁くん、今のは!!」

頰を膨らませ怒る想。

それなのにーー、怒ってる筈なのに可愛い想。

やばいかも、朝から可愛いなんて俺はやばいかも知れない。

「なんて、言ったの?」

本郷は、、興味津々。

「秘密っ、それより真一起こせよ。
いつまで寝てんだよ!」


ソファベッドの上、真一はまだ起きない。
「おい、真一。
朝飯行くぞ」

ゆさゆさ揺するけど、起きない。


「蹴ればいいんじゃん?」

志貴、それはあまりにも酷いのでは。
意外に、ドライだなコイツ。

「いたっ‼︎」

そう思うのも束の間ーー、志貴が真一を蹴り飛ばした。

真一の声。
ガタン、とソファから落ちた。



「志貴、酷くない?
優しく起こせよ!寝れなかったんだよ!
あの二人が、真っ最中だったから!」

あーーー、そうだった気がする。
でも、それならーーーー。


「志貴は、寝れたわけ?」


俺はドライな志貴に聞いた。

「俺には、リナしか見えない」

でしょうね。
こいつ、そう言う奴だよ。