時間は、暗いからよく見えないけど、隣に輝くんがいると、思うと寝れない。

輝くん側からの、視線が半端ない。

「仁くん、寝れないっ」

私は、仁くんに寄り添った。
背中越しに感じる輝くんの、視線がーー突き刺さる。

「輝、見過ぎだし」

仁くん、堪らず言ってくれた。

「後ろ姿が、可愛くてギュッ、としたくなる!」

ゾクリ。

輝くん、寒気がしました。



「やだぁ、類。
そこ、ダメっ!!」



えっ!!


今の声はーーヒカリちゃんでは。





「大丈夫、やっぱりヒカリに触れたい」



相沢くんっ!?


同じ部屋の同じ空間にいるのに、怪しい会話。









「想ーー、俺我慢出来ないかも!」





えっーー?

グイッ。
引き寄せられた体。
背中に感じる温もり。
悲鳴をあげる余裕はない。

その前に、大きな手が口を塞いだ。


輝くん?


「やっと、寝たのか、おやすみ想っ」

私の手を握り、仁くんが言葉を吐き出した。

嘘!!

仁くん起きてよっ。
私、輝くんに抱き締められているのにーー。

絶対絶命のピンチです!!