「はいはい、仁。
妬かない妬かない。
夜は、長いんだからそう言うのやめろ」

自販機から顔を出したのは、輝くんだった。

輝くん、いつの間に!!

「輝、邪魔すんなよ。
空気読めよ!」

いや、確実に空気読んでるよ輝くんは。
輝くんが、神様に見えたよ私。

「輝くんっ、助けて!」

私は輝くんを見つめた。


「ほらっ、仁と言う名の悪者を退治してあげるよ!」

輝くんが、構えを取る。
仁くんは、呆れたように手を離してくれた。


「輝は、黙ってればかっこいいのになあ」

仁くんそれは、輝くんに失礼でわ。
ほら輝くんっ、唇尖らしているよ。