「志貴くんっ!!
ヒカリちゃんが、居ないの!!

ヒカリちゃんが、居なくなっちゃったの!!」



バタバタと走り回る音は、想。


仁や、類が来た。


「志貴っ、これがーー」


類が渡した紙切れに

手が震えた。





「"もう、類に会えない。

ごめんなさいっ、サヨウナラ"ーー。」


これってーーかなりヤバイ奴なんじゃないか?

俺は類を見た。



類は呆然としたままだ。



「類ーー、行こう!!
本郷に会いに行こう!」


俺は類の身体を揺さぶった、、

だけどーーーー下を向いたまま動かない。




「類!!



今行かなきゃ、一生会えなくなるんだよ!」



今ーー会いに行かなきゃ、一生
生きてる彼女に会えなくなるかも、知れない。




ガタンッ。




「なんでーーー、そんなつもり無かったのにっ」


真一の顔は、顔面蒼白だ。

「お前のせいでっ。


ヒカリは、俺のなんだよ!!
ヒカリになんかあったら、許さないからな!!」

類は、真一に食ってかかる。

だけど、不意に手を離した類は、、
覚悟を決めた表情。


「志貴っ、俺行くわ。
ヒカリ、連れ戻してくるから」

大丈夫だろうか。

どこに居るかも分からない。
右も左も分からない知らない土地。

「志貴くんっ、みんなで探そう!!
立ち止まってなんて、居られない!!」

想も、リナも、仁も、みんな心配そうだ。

俺は、深く頷いた。

*志貴side終わり*