「志貴っ、俺冷静になれそうにないかも」

手が、震える。

ベッドの上で
ニヤリ、と笑う真一がーー舌を出した。




「のやろ、お前っ。
ヒカリに、ヒカリに何した!?」



怒りが治らない。


ヒカリが泣いてた。


ヒカリは、朝ーー確かに制服を着ていた。
なのにーー



制服を着てないヒカリ。
水着姿で泣いてるヒカリ。



「知りたい?




可愛かったよ、ヒカリちゃんっ。


やだっやだっ、って泣いてて」


まるで、その行為を楽しむ様に。


許さない。


俺はベッドに近づいて、真一の胸倉を掴んだ。


「いいの?

俺だけじゃないよ。

狙ってるのはーー俺だけじゃないよ?」



はあ?


「おい、志貴っ。
何があったんだよ」


「志貴くん、ヒカリちゃんは?」



側に仁と、想ちゃんがいた。

あれ?

リナちゃんは?


「想ちゃん、リナちゃんは?」


なんだ、胸の中に広がるモヤモヤ。


「え、リナちゃん?
あれ、さっきまで居たのに。
輝くんが、側にーー」

輝っ?

まさか。
俺は真一を見た。


「志貴っ、リナちゃんが、狙われたかも知れない」



*類side終わり*