「良くねーよ。
俺が、許せねーんだよ。
ちょっと来て!!」

とりあえず、具合の少し悪いリナを抱え、奴らを追いかけた。

グラウンドの外辺りまで居れば、みんながいる。

「ふざけんなよ!!」


俺は、奴らに怒鳴った。


逃げやがって、まじ頭くる。

「ひっ!!悪かったから、助けてくれ!」

本当に反省してるのかさえ、分からない。

「先生助けて!!!俺ら、殺される!」


周りは何事かと、騒然。

「なんだなんだどうした!!」


先生の後ろに隠れる野郎2人。

怒りが治らない俺。

玄関近くにいるリナが、不安そうに見ていた。



だってーーーー
だってーーーーーーーーーー


「奴らが、保健室でリナを襲ってたんだ!
許しておけるわけない!!!」

絶対いつか、こうなる。
リナじゃなくても、女子に飢えてる男子高校。

明日の旅行だって、不安いっぱいだ。


「な、何?
お前ら、まじか。
わかった、冴島。
今は、まだ落ち着け。
処分は、ちゃんと下すから。
彼女が、不安そうに見てるぞ」


彼女ーーーー?



「志貴くん、もういいから。
私、大丈夫だからっ。
助けてくれて、ありがとうっ」


気持ちが穏やかになってゆく。