リナが好きだって気づいた。


「ごめん、リナ。
ちょっと時間くれない?
少し離れてて」



リナは、首を傾げた。

涙はすでに、止まっていた。
俺は、グルリと保健室の一角を見た。

「「ひっ!?」」


男2人は、震えている。

男のくせに、だらしねー。
「なあ、今リナに何してた?」

俺、きっと今めちゃくちゃ怖いかも、知れない。

「あ、あのーー彼女さん見てますけど、暴力はやめた方がーーっ!!」

いきなり、敬語になる男。

俺はリナをちらっと見た。

確かに、リナが側にいる。
暴力は、リナには見せたくない。

「リナ、おいでっ」


少しだけ、怖いらしいリナがちょっとずつこっちに近づくのを、胸に治めた。

「志貴くんっ?」


だってこれしか、方法ない。

「これなら、見えない。
だから、、覚悟しろよ。
テメーら」




「嫌だーーー、逃げるぞっ」

「逃げ足だけは、自信あるから俺は!」


奴ら、逃げやがった。


追いかける自信はある。

だけど、リナがそばにいる。

「志貴くん、もういいよ」


君が、泣きそうに顔を歪めた。