「あのさ、俺きっとリナが好き。

だけどさあ、こないだまで想が好きだったんだよ。
俺、ケジメつけなきゃ、ダメだって思う訳。

ごめん、今はちょっと離れてっ。
つか、離れてくれないとーーーー
リナに、ひどいことしちゃうかも知れないから」


大きな瞳が、俺を見ている。

ずっと掴んでいた手がーー不意に離れた。


リナーー?







「ありがとうっ、志貴くんっ。
少し眠るから、1人になりたい。
ごめんね」




まるで、突き放されたみたいだ。

いや、突き放したのはーー俺だ。


ベッドに、入りーー布団を顔まで被ったリナ。


俺は、ソッ、と離れた。


グスっーー。



聞こえる。


リナが泣いてる。

抱き締めたい。
だけどーーーー
今は出来ない。


ごめん、リナ。



俺は拳を握った。





保健室を出て行った。