奴らの笑顔が、気になったがーーとりあえずなんとかしないとな。

腕に抱いてるリナ。

少しだけ涙の跡が、頰に残るーーーーその頰に口付けた。



今、俺何した?

寝ているリナは、気づいてない。




ーーーー。

俺、何やってんだろ。
少し前まで、想が好きだった。


だけど、最近の俺はちょっとおかしい。







「誰も居ねーな」

なんで、誰もいないんだよ。
保健室。
不在なのに、鍵は空いてるとかーーなんな訳?
俺は、空いてるベッドに、リナを寝かせた。

スヤスヤ寝ているリナ。


ダメだーー離れなきゃっ。

そっと、リナから離れたらーーーーギュッ、と腕に力が入る。

「やだぁ、行かないで!!」


なんでーー。

泣いてるリナ。


「1人はやだぁ、怖いっ。
1人にしないでっ」


ーーーーっ。



ダメだ。




ギュッ、と抱き締めた。


泣いてるリナを
抱き締めた。


誰もいない保健室。
ずっと好きだった想がーーどんどん過去になってゆく。


どんどん、遠くに行ってーーーー
消えてゆく。