嘘じゃないーー。

嘘なんか言ってないのに。
信じてくれない。

「ふんっ、出てきていいよ!」


女が、合図した瞬間ーー草木の中から男が二人出てきた。


何ーー?

嫌な予感が、胸の中を支配する。

「なんのつもり!?

私は何もしてない!」

「なあ、るい。
まじでやっていいの?」


私の言葉なんて、完全に無視だ。


「うん、めちゃくちゃにしちゃって!
ビデオカメラ持って来たでしょ?
後で見せてよ。
じゃあ、あたしら行くから!!」


嘘でしょーー?

自分が撒いた種?
自分が、悪い?


だからってーーこんなのひどいよ。



「リナちゃんだよね。
ごめんね、調子乗ってるらしいじゃん!
けどさあ、仕方ないコトだよ。
いいじゃん、誰もいないし。
俺らしか居ないんだし」

そう言いニヤリ、と笑う下卑た不良。


やだっ、やだっ。

後ろへ下がれば下がるほど、後ろは壁で目の前にはニヤつく男二人組。


「やだっ、来ないで!!」


女の抵抗なんて、男には無意味。

しかも相手は、二人。

簡単に、押し倒されーー私は泣きながら助けを請う。