「類来たろ。
想が一人になるだろうな、って泊まりに来た!」

相沢くん?
相沢くんと、関係あるの?
だけど聞く間もなく、仁くんは当たり前の様に入ってくる。


わー、部屋片付けてないのにーー!!

「じ、仁くん。
相沢くん、迎えに来たんだけどーなんか、知ってるの?」

相沢くんのあの剣幕からは、迎えに来るとは思わなかった。

だからびっくりしてる。

結構怒っていた相沢くんが、ヒカリちゃんを迎えに来た。

私は、それが何かあったのではと思ったんだ。

「あーあれは」

仁くんは、話してくれた。

それは、こんな出来事。










階段付近で、相沢くんに会った仁くん。

「類って案外、ガキだよな。
真一にドキドキしたっていいじゃん。
その分、お前が本郷をドキドキさせろよ」

その時、すごく悔しそうだったらしい相沢くん。
だけどーー

「当たり前だ。
迎えに行って来るわ」

きっと、迎えに行く。
だから大丈夫。











「だから、きっと想は一人でいるかなって。
今日泊まるから。
いいよな?」

貴方はずるい。

私が、ダメなんて言う訳ない。


「いいよ。
ぎゅっ、としてねっ」

たまには甘えるのも、いいかも知れない。

私は、仁くんに抱きついた。