*真一side*

俺を引き止めるライバル。
ライバルを認めるしか、ない状況。

殺されるって大げさな。

「あ、真一。
帰るの?
まさか、類にいじめられた?
類っ、真一はあたしのお客様なんだからね!
意地悪しちゃダメだよ!」

なんだか、優越感。

ヒカリちゃんは、俺の手を引いてリビングへ入ってく。

面白く無さそうな相沢に、ニヤリ、と笑った。



「氷、ないね。
入れようか?」

「大丈夫だよ、ありがとうヒカリちゃん」

相沢は、雑誌をめくり始めた。
それも、逆さま。

「類、逆さまだよ。
大丈夫?」

気づいたヒカリちゃん。
焦った様に、雑誌を治すが手を滑らせ床に落とした。


"他の人に奪われる瞬間はーー"

なんだこの雑誌。

恋愛系の雑誌か?

"第1位 学校のイベントで
近づいた時、普段と違う場所で。
恋に変わる瞬間だ"
普段と違う場所?

合同旅行が、チャンスな訳ね。

俺は、、ニヤリと笑った。