何にも考えたくない。
眠った翌朝。
聞き覚えのあるバイクのエンジン音に、目が覚めた。

バン!!


「輝くんっ!」

うわっ!!突然の訪問。
俺のベッドの上にいる想は、俺を揺さぶる。

「輝くんっ、起きて!!
家の前にバイクに乗った不良くんがたくさんいるの。

家、壊されちゃうよ!」

はあ!?バイク?
スマホを確認したら、まだ5時だ。

仲間のテツを朝から呼んだけど、まだそんな早くからなわけ無いし。
不安な気持ちのまま、外に出た。



「総長いたーー!?
倉庫に寝泊まりしてる総長が、居なくて誘拐されたかとーー。」

いや、ありえないだろう。
しかも、こんな朝早くから。

「昨日からの、決定だからよく聞け。
俺、コイツ姫にするから。
だけど今は、違う奴の彼女だから今口説き中だ」

俺は、背中に隠れてる想を抱きしめた。

「ちょっ、輝くんっ。
私は仁くんのーー「だから?彼氏いるぐらいで諦めたことないけど?照れる想、可愛いな」


仲間達は、目を丸くして見てる。

「甘宮想ちゃんじゃないですか?
すげー総長。
有名ですよその子。
学校でも、モテモテだって!」

あ?
学校で、モテモテ?