*仁side*

「へー、君暴走族なんだ。
白牙ね〜知ってる知ってる。
有名じゃん。
白牙の姫になりたい人、たくさんいるらしいじゃん。

候補は?やっぱ想ちゃん?」

空気の読めない斗真を、今すぐどうにかしたい。

「まあ、そうっすね。
もう、想に決めました。
仁と恋仲らしいけど、関係ないね」

コイツ、分かって言ってる?
俺がそばにいるのにーー言いたい放題。

しかし、遅いなぁ。


気になるのは、想のこと。


泣かせてしまった。

後に引けない。

もうーーーー。


「仁くんと、付き合ってるのは知ってる?
奪うつもりーー?」


なあ、輝。



「手放す愛は愛じゃない。
渡すつもり、ありませんからーーっ」



俺も渡す気ねーよ?