「好きな人の家だって、十分素敵な場所です。それに、ここでやめられたら、素敵な思い出作る前に嫌な思い出ができちゃうんですけど」
拒まれるとかショックですから。
目で訴えたら、阿賀野さんは私の腕を引っ張って上半身を起こさせ、抱き寄せた。
優しく髪を撫でながら、目尻にキスをして涙を吸い取ってくれる。
「ホント予想外だな。積極的な処女とか聞いたことねぇ」
「だ、だって」
「わかった。最高の思い出になればいいんだよな」
キスをしたまま、体重をかけられて、再びベッドに沈まされる。
柔らかく優しく、緩急をつけて肌を撫でる手。阿賀野さんは柔らかく微笑みながら、私の反応に優しいキスで答えていく。漏れる声は彼に吸い込まれ、私の理性は熱をもった体にドンドン溶かされていく。
今まで出したことのないような声と、感じたことのない痛みと、とろけるような快感。
まるで、自分が作り替えられたみたいな一夜だった。
あり得ないと思っていたあなたと、こんな関係になって、こんなに幸せに思えるなんて不思議。
着地点がどこになるのかまだ分からないけれど、ふたりに訪れる結末もきっと楽しめる。
どんなあり得ない未来も、あなたとならきっと乗り越えていけるから。
【Fin.】



