「愛莉も飲んでごらん!」
「ええっ、いいの?」
「いいよんっ」
「わぁ、ありがとう!」
優しいなぁ、千春ちゃん。
差し出されたそれを手に取って、少しもらう。
「ほんとだ!超おいし~」
「でしょ~」
口いっぱいに広がる苺の香りと、シャリシャリ感が最高!
クリームとソースの甘さもたまらない~。
お金ためて絶対飲むんだ!
美味しいのを分けてもらってほくほく顔になったあたしは、空いている席に座った。
ここへ来たら、チャイムが鳴るギリギリまでここで過ごすのが恒例。
ぼーっと授業の疲れを癒していると。
ざわざわっ……。
カフェの空気が変わった。



