「ぼ、僕じゃないですっ。この人が鷹柳さんにっ」


「ええっ!!?」



突然ふられてびっくりする。


人差し指をさされ、いかにも「犯人はこいつだ!」と言わんばかりに。


鷹柳さんて人に掛けたのは、やっぱりいけなかったことみたいだけど。


それって責任転嫁だよ。


あたしは誰でもいいって言われたのに。



「……ん?」



そこではじめてあたしの存在に気付いたのか、翔和さんの目がきらりと光る。


まるで獣が獲物を狙うような眼光。



ひゃあああああ……。

全身の毛が逆立つんじゃないかってくらい震えた。