いっそのこと、鳳凰の地位なんていくらでも差し出してやる。そう思ったが。


仲間たちのプライドを考えたら──



「降伏なんてするわけねえだろ。……売られた喧嘩は買うまでだ」



俺が愛莉を守ればいい。

ただそれだけの話だろ。


言い放ち、電話をきった俺は、波佐間のアジトへバイクを走らせた。