「それとも計算?」
「え?」
「愛莉の方が可愛いよ、とか言ってほしいの?」
「そ、そんなつもりはっ……」
イジワルい笑みを浮かべ、寄せられる顔。
なんで話がそっちに行くの?
たまにこうやって煌くんはイジワルになる。
可愛いなんて言われたいなんて図々しいにもほどがあるし、夢にも思ってないのに。
それ以上なにも言えなくてだんまりを貫くと。
「悪い子だな、愛莉は」
「……っ、」
そのままトンッと肩を押されれば、簡単に仰向けに倒れるあたしの体。
白い天井が目に入って……すぐにそれが煌くんの顔に変わる。
ひぃっ!
咄嗟に、胸元をクロスさせた。
貞操……貞操……。
「守るのはいつもそこだよな。じゃあ、ここはいいってこと?」



