溺愛総長様のお気に入り。



だって……あまりにも、凛々しくて、眩しくて。


煌くんだけじゃなく、南里くんもハクさんも翔和さんも、いつもよりその存在感が増して、背筋が伸びる思い。


普段の何倍ものオーラが放たれている。


隣にいる千春ちゃんも、騒ぐかと思いきや、声も出なくなってるみたい。


あたしの袖を無言で引っ張っている。


その気持ちはよく分かった。


あたしだって声がでないもん。



「待たせたな」



あたしの前まで歩いてきて足を止める煌くん。


いつものように声をかけてくるけど。


……直視できないよ。


特攻服に身を包んだ煌くんは、まるで知らない人みたいで。


心臓があり得ない速さで鼓動を打っている。


誰かのことを……男の子のことを……こんなにカッコいいなんて思ったのは初めて。




「カッコ……いい……」