それからしばらく時間が経ち……。
「そろそろ時間なんでいきましょうか」
スマホで時間を確認したソラくんに言われ、あたしと千春ちゃんは連れ立って外へ出た。
そこにはここへきた夕方とはまるで違う光景が広がっていた。
沢山のバイクのヘッドライトの灯りが辺り一帯を照らしていて、煌びやかに輝いている。
見物客らしき姿もたくさん。
女の子も多く、メンバーと話したりスマホで撮影している人も。
わあ……。
鳳凰ってそんなにすごい暴走族なんだ……。
口をポカンと開けながら、圧倒されていると。
「もうすぐ、総長たちも来るはずです」
ソラくんが言う通り、しばらくすると特攻服に着替えた4人が姿を現した。
「っ……」
瞬間。息をのむような圧倒的存在感に、体が硬直した。



