「はい!双子です。俺が兄のソラで、こっちが弟のカイ。中3です」
見た目は派手だけど、受け答えはしっかりしていて芯が通っている。
人は見かけで判断しちゃダメだって、改めて思う。
「いやー、それにしても、煌さんも男だったんすね」
「おいっ、なにバカなこと言ってんだよ!」
口元を緩めたカイくんに、焦ったように口を挟むソラくん。
「だってそうだろ?あの煌さんがだぞ?女の人の話なんて聞いたことないだろ?」
「まあ……それもそうだな」
「こんな風に一途に女の人を想ってるんだなって、ますます煌さんを尊敬しました」
カイくんの言葉はあたしに向けられていて、まるであたしが褒められているみたいでくすぐったい。
「俺も見習いたいっす!」
一途に想ってる……って、客観的に見たら、そうなるのかな。
当時者のあたしは……悪い気はしない。
むしろ、嬉しい。



