「じゃあ、あとでな」
煌くんは満足そうに目を細めると、特攻服を持ってこの部屋を出て行った。
結局残されたのは、千春ちゃんと、彼らふたり。
「ごめんなさい。あなたたちも、走りたいですよね……」
暴走族に入ってるからには、バイクが好きで走りたいはず。
なのに警護なんて。
申し訳なくて謝ると、
「いいんですっ!煌さんに直々に頼み事してもらえるなんてすごい光栄ですから」
「俺ら、それくらい煌さんに憧れてるんで」
ソラくんとカイくんは、目をキラキラさせて言った。
わぁ、なんて素直な子たちなんだろう。
本能的に弟にしたいななんて思っちゃう。
「あなたたち、双子?いくつ?」
千春ちゃんも同じことを思っていたみたいで、彼らに問いかける。



