これ以上反論しても聞き入れてくれないことはわかってる。
それに、一度怖い目に遭っているあたしは、それが大げさじゃないんだとどこかで思っていた。
あたしがうなずくと、今度はソラくんとカイくんに目を向ける。
「愛莉に手ぇ出すなよ」
えっ……!
なんてこと言ってるの!?
「「もちろんです!」」
そんな言葉にも、全身全霊で答える彼ら。
わわっ。
真面目に答えられちゃって恥ずかしいな。
そんな彼らに、煌くんは自信たっぷりに言う。
「てか、愛莉はお前たちには一切興味もたねぇだろうけど」
あのぅ、煌くん?
あたしだって煌くんに興味があるとは一言も言ってないんだけどな。
「その言葉、胸に刻みます!」
「刻みます!」
刻んじゃうんだ……?



