溺愛総長様のお気に入り。



彼女たち、で示されたのは他でもないあたしと千春ちゃん。


警護って、なに……!?



「ソラは愛莉、カイは榎本の警護な。ちゃんと責任果たせよ」


「「はいっ!!!」」



まるで、軍隊の人たちみたいに勢いよく返事をする。


仕草が色々シンクロしていて、息もぴったりだし。


って、感心してる場合じゃなくて。



「煌くん……?あたしたちなら大丈夫ですけど」



警護なんてそんな大げさな。


けれど、煌くんの顔は少しも笑ってない。



「大丈夫じゃねえよ。幹部の俺らが走らないわけにいかない。けど、その間愛莉たちを放っておくわけにもいかない。今日はたくさんの奴らが見物に来る。いつ何が起きてもおかしくないからな」


「……はい」