煌くんに気づいたメンバーは、一斉に立ち上がって挨拶をする。
暴走族……というだけあって、爽やかな男子高生……ってわけに行かない。
髪の毛はカラフルだし、柄も目つきもいいとは言えない。
そんな彼らからの視線を一新に浴びる。
総長が女を連れてきてるのだから、当然なのかもしれないけれど。
こ、怖いっ……。
久々に感じる男の子への恐怖で思わず肩をすくめると、
「見るな」
煌くんの一言で、男の子たちは一斉に目をそらした。
ほっ……。
少し体の力がぬけた。
人の視線って、すごいストレスなんだな。
それでも男だらけの空間。緊張しながら歩いていると、横にいた煌くんがあたしの手を握ってきた。



