溺愛総長様のお気に入り。


***


「はあ?何それ」



昼休みのことを千春ちゃんに話すと、彼女はお腹を抱えて笑った。



「卵焼きになりたいって煌さんもすごいこと言うよね、あははっ、あはははっ……」



……だよね。

あたしだってそんなこと言う人にはじめて出会ってびっくりしたもん。



「愛莉さ~よっぽど煌さんに気に入られたんだね」


「え、なんでそうなるの?」


「それ以外なにがあるの?」



逆に聞き返されても困るのに。


やっぱりあたしは卵焼きと同等?


うーん、考えてもよくわからないからやめよう。


考えてもわからないことと言えばまだある。

卵焼きなんかよりも、もっと重要なこと。



「煌くん、なにを企んでるんだろう……」



あたしに執着する意味がやっぱり分からないよ。