トーストが乗ったお皿の前に座りながら、淡々とした口調でつぶやく。


お母さんはあまり納得がいかないような顔をしていたが、追及はしてこなかった。


テレビをつけずに黙々とトーストを食べ、お皿をシンクまで持っていったあと、お母さんに目を向けることなく家を出た。


重い足取りで学校までの道を歩いていく。


「はぁ……」


今日は学校に行きたくないな。


雨宮くんと会うのが気まずい。


昨日、隣街で『久保さんを責めないで』と言って帰って以来、雨宮くんとメッセージを交わしていない。


ケンカしたわけでもないのに、会うのが気まずいなんて……。