「美結先に風呂入っていいよ」
お風呂に湯を入れた勇さんは
先に入れと私に言った。


「勇さんが先にどーぞ
あたしは片付けたりするから」


「手伝おうか?
そしたら一緒に入れる?」


「い・・・一緒に???
えっ!!!」


いきなりですか???
いやいや それは・・・。


「そう一緒に」


「無理っ。。。」


「無理?」


「うん 無理
だから勇さんさきにどーぞ」


「無理?」


「うん」


「無理?」


無理?と何度も聞いてくる勇さん。


「もぉ〜!無理だってぇ」


「無理って何?」


「だから無理なの!」


「何で?」


「期待はずれになっちゃうから」


「はぁ?」


自信ないから
勇さんはきっと今まで
素敵な人と付き合っていたはず
それなのに私だよ?
いきなりそんな・・・
明るい場所なんて。。。


「明るいから嫌だ!」


「はぁ?」


「もぉ!!!だ・か・ら!
自信ないから嫌なの!
全部言わせないでぉ〜」


「あはは
そんなこと?
そんなこと考えてたわけ?」


「勇さんにとっては
そんな事かもしれないけど
あたしにとっては・・・」


「とっては?なに?」


今日は何だか
勇さんしつこい。


「今日の勇さんって意地悪」


「意地悪?はぁ?」


「どーでもいいから
早く先に入って!」


私は勇さんの背中を押して
浴室へと追いやった。


いきなりは無理だよ
どう考えても無理。