私がプレゼントしたネックウォーマーを
首に巻き 「どう?似合う?」
と見せてくる。


「似合う!
やっぱり見立てがいいからかな?」
と 冗談っぽく笑うと
「かもね!
だけどモデルもよくない?
オレだから似合うとか?」
と 木山さんも笑う
なんだか 初々しい私たち。


木山さんは ケーキを
冷蔵庫から出して来て
食べ始めても
そのネックウォーマーを外さない。


「汚れちゃうよ」


「大丈夫!」


「外したほうがいいよ」


「いいの!」と言いながら
ふと見ると生クリームがポトリと落ちた。


「ほらほら!
もぉー!使う前に汚れちゃいます」


無意識に私は
木山さんの首からそれを外すため
近づき 両手でネックウォーマーを
掴んだ。


あっ。。。目が合った。


ふっと見ると私の木山さんの距離
20センチ。


私の方が少し
木山さんより目線が高い位置。


「ご・ごめんなさい」
慌てて離れる私。


「何?何?外さないから
チュッってされるのかと思ったよ」


「しませんよぉ〜」


「なーんてね!
こっちがしたくなったよ」


「はぁ???ち・ちょっとぉ
な・何を言ってんですかぁ」


やっぱり美奈代が言った通り
部屋へ誘うと言うことは
そう言うこと?


そんなことを思いながら
動揺を隠しながら
席についてケーキを食べていると
「真面目な話聞いてくれる?」
と真剣な顔をして私に尋ねた。


「うん?何?」


急に何?何?何?この雰囲気。。。


「ほっぺにクリーム付いてる」


「え!!!真剣な顔してそれ???
そこは軽く流してぇ」


「うそっ・・・」


「うそ???もー!!!」


「好き・・・
そんなところも好き」


今なんて???
【好き】と聞こえたけど?
また冗談かな
冗談だよね。。。


私も冗談で返さなきゃ。