木山さんの指示で動く私
お寿司 ピザ宅配で届けられたものを
リビングのテーブルに出し
お皿やコップを並べる。


「あのぉ 誰か他にも来るんですか?」


「えっ?なんで?」


「2人にしては量が多すぎません?」


「そう?食べれるよ」


どう見ても2人分ではない
4人ぐらいは食べれそう。


「それにさ 誰か来るなら
お皿とかもっと出すくない?」


「ですよねー
あっ!中くらいのお皿あります?」


「うん?適当に開けてみて」


壁にセットされている食器棚の
扉を開けてみた。


そんなに数はないけどって
言ってた通り 数は少ないけれど
私が使いたいなと思うお皿の
大きさの物はひとつあった。


「何?何?ケーキでも並べるの?」


「ううん ローストビーフ」


「ローストビーフ?
買ったっけ?」


「ジャジャーン!
あたしの手作りなのだぁ
口に合うかどーか
わからないんだけど」


私はローストビーフを手作りして
保冷バックに入れて持ってきた袋を
木山さんに見せた。


「マジで!!!
オレねぇ 大好物なんだ
うちの親もオレが学生の頃
試合の前日とかに作ってくれてて
それ食べるとホームラン打ったり
結構活躍出来てたんだ」


「え。。。比べられちゃう。。。
不味くても食べてね」


まさかのお母さんも
手づくりしてたとか。


一応頑張ったんだけどな
頑張りだけは認めてほしいな
と思いながら お皿に盛り付けた。