料理を目の前に
まずは勇さんの父から挨拶。

「この度はこの若い夫婦のために
集まっていただきありがとうございます」


から始まって 幼少期の勇さんの話を
始めると
「親父!それはもういいから
早く乾杯の音頭を取れよ」
と 急かした。


「あはは そーだなそーだな
じゃあ 乾杯の音頭は
美結さんのお父さん」


突然振られた父。


「え?いいんですかぁ?
では!木山家 大野家ご両家の
ますますのご活躍。。。
活躍はおかしいなぁ」


もう。。。父さん。。。


「ご健康とご多幸をお祈りして
かんぱーい!!!」


なんとか締めた。


大好きなお刺身を目の前にしても
何だか食欲が湧かない。


「美結 食べていいんだぞ」


「うん」


「ほら!口開けて」
とあーんとしてくる。


それを見た親族は
「ラブラブを見せつけるなよ」
なんて 言うものだから
またそこで笑いの渦。


『熱々の天ぷらをお持ちいたしました』


運ばれてきた天ぷら類
ついに私は気持ち悪さのピーク。


グッと耐える私に
親族にビールを持って
勇さんの親族に挨拶回りを
していた母が側に来た。


「大丈夫なの?」


「母さん 気分悪いんだけど」


「そーね
顔色悪いわよ」


「吐きそう・・・」


「ねっ!ちょっと聞いていい?
美結 生理来てる?」


「母さん!そんなこと
こんな場で聞かないでよ」


「バカねぇ
誰も聞いてないじゃない」


勇さんも私の叔父夫婦の元に
お酌に行ってるし。


「そう言えば
来てないかな?」


「もしかしてもしかするんじゃない?」


「えっ???」