公表する前には
両家の顔合わせをすることになった。


母に勇さんと別れたことを告げたのち
また付き合っていると
言いにくく次の機会にと
後回しにしていたから
両家が合う前に母に
話をしておかないといけないと
少し焦る。


浮気されたのか?と聞かれたとき
「うん」なんて言わなきゃよかった。


両家の前で母が嫌味を
言わなければいいけど。


だからその前に先手を打たないと
と思い直ぐに電話をかけた。


「母さん あのね」


何から切り出そうかと
迷っていると


「何?早くして
私これから出かけるの」
と 急かされる。


「あたしね また勇さんと
付き合い始めたの」


「そう」


「そうって」


「よかったじゃない」


「何かさぁ 冷めてない?
この前も別れたって言ったら
ふーんみたいな感じだし」


「どうして欲しいの?」


「いや・・・別に」


「実はね 勇吾くんから
連絡もらったのよ」


「はい?いつ?
ってか連絡先知ってるわけ?」


「あら?卒業式の日にあったときに
何かあったらいけないからって
連絡先交換したじゃない?」


「そーだったっけ?
でも勇さんがなんて?」


「始めはわたしから掛けたのよ」


やっぱりね。


別れた時期に
週刊誌に載ったときに
お節介だと思ったけれど
「どう言うことなの?
娘からは連絡ないけど?」って。


勇さんは報道は全部嘘だけど
美結が色んなことで心痛するなら
これを機に別れた方がいいかと
思っていること母に
よりによってうちの母に
相談したみたいだ。


結局は勇さんに任せる
勇さんの考えに添いますと
伝えたそうだ。


だからか!冷静だったのは
私の知らないところで
話が進んでいたということだ。