「1度振っておいて 今更何ですか?
電話をして来て美結と
何を話すつもりだったんですか?
このままにした方が
今はつらいかもしれないけど
きっと幸せが待ってると思うんですよね」


この友人の言ってることは
間違ってないかも
もうこのままの方が
いいのかもしれない。


「そーだな・・・」


電話しなければよかった
友人が出てくれてよかった
美結が出てたら何ていったのか。


弥生の事を『彼女じゃない
妹だ』と訂正して
それからなんていうつもりだったんだろう。


「まぁ 木山さんが美結の事を
本気でまだ好きなら話は別ですよ?」


「それは・・・」


この友人に気持ちを伝えるのはどうかと
自分のプライドが・・・。


「お互いがまだ好きなら
別れる必要もないかと思いますけど
死ぬほど本気なら・・・ですけど
大げさですけどそれくらいの
気持ちがなかったらダメです」


なんだ?コロコロ変えるやつだな
このままにしろ!だとか
別れる必要ないだとか!
死ぬ気で恋しろとか。


「美結は何て言ってる?」


「そんなの自分で確かめてくださいよ」


しかしキツイ女だな。


「1つだけ言えるのは
酔っ払うほど飲むと言うことは
あれですね」


はっきりとは言わないが
その言葉で美結はまだオレのことを
思ってくれているのかも知れないと
思った。


「協力してるれるかな?」


「協力ですか?・・・
しません」


何?こいつ!!!
それでも美結の友人か?


「他人が間に
入んない方がいいんですっ!
全力投球で頑張ってくださいよ
あっ!木山さんピッチャー
じゃなかったですね
全力疾走?マラソンランナーじゃないか
うーんなんて言えばいいんだろ?
全打席ホームラン打つ気持ちで!」


「面白いな君も
美結と気が合うのがよくわかるわ
まぁ ありがとう
電話してよかった」


オレは電話を切った。