「何?」


「お兄ちゃんって彼女と別れた?」


「お前には関係ないだろ」


「別れたのか 別れてないのか
答えて!」


「うるせーな
別れたよ」


「どーして?」


「どーしてって大人の世界には
色々あるわけ」


「彼女さん何も言ってない?」


「何が?」


「私と会ったこと」


「はぁ?お前と美結が?
どこで会ったんだよ」


「お兄ちゃんち」


「いつのことだ?」


「今日と ちょい前と2回」


2人が会ったことがあるなんて
今初めて聞いた。


どうして美結は会ったことを
オレに隠してたんだろ?


「知らない!聞いてない!」


「本当に本当?
まっ!そーか
もし彼女さんがお兄ちゃんに言ってたら
あたし怒鳴られてたかも」


「何やった?お前」


弥生が美結に何かやったのは
弥生の口ぶりからわかる。


「嘘ついた
ごめん」


「どんな嘘だよ!」


「向こうが
『もしかして妹さんですか?』
って聞いたから
あたしが彼女だよって
ふざけて」


「信じたのか?そんな嘘を」


「始めは信じてないみたいだったけど
そーなんだねって
せっかく来たのに帰って行ったのよ」


あの時か。。。
待ってるって言ったのに
いないから心配した時
家に帰ってた。


「余計なことやってくれたな!」


「ごめん
信用してると思ってなくて
今日会ったときに
鍵返しに来たって
最後にはお幸せにって言うから」


「タイミング悪すぎるんだよ!」


「彼女さんとちゃんと話して
仲直りしてよ
じゃないとあたし」


と泣き出す弥生。